当サイトの管理人は、2年前に社会保険労務士の資格を取得しました。
「社会保険労務士」という資格は、以前に比べると浸透してきつつあるようですが、依然「どんな仕事?」「福祉の仕事?」と聞かれることも多いです。
一言で言うと、「企業内の労務環境をチェック」する「労働・社会保険のスペシャリスト」が社会保険労務士なのですが、仕事内容と働き方について、詳しく説明します。
目次
社会保険労務士の仕事内容
会社に勤める人が安心して働く為に必要な制度として
- 健康保険
- 雇用保険
- 労災保険
- 厚生年金
などの社会保険制度があります。
社会保険労務士は、これらの労働・社会保険関係の手続き事務を、中小企業などの事業主から依頼を受けて代行し、必要な書類の作成、提出を行うことを、仕事としています。
また、このような
- 社会保険関係の書類手続きの代行
のほか、
- 就業規則や給与規定の作成
- 労務管理や年金などの相談に応じて適切な指導、アドバイスを行うこと
が仕事としてあります。
社会保険労務士の働き方
では、そのような仕事をする社会保険労務士の働き方(雇用形態)にはどのようなものがあるでしょうか。
まとめると3つで
- 開業社会保険労務士
- 社会保険労務士事務所内の勤務社会保険労務士
- 企業内社会保険労務士
です。
1.開業社会保険労務士
社会保険労務士事務所で雇われで働いたあと、または資格取得後すぐに、開業するという方法があります。
個人で開業でき、自分の自由な時間に働くことができるので、子供を持つ女性でも社会保険労務士を目指す方が増えています。
社労士として稼ぐならば、一番は開業をすることです。
2.社会保険労務士事務所内の勤務社会保険労務士
社会保険労務士の資格取得後、最も資格が有効に利用でき、かつ難易度が低いのが、社会保険労務士事務所で雇われて働くことです。
都会はもちろん、地方にも大手の社会保険労務士事務所は存在しますので、募集を探せば見つかります。
パート事務仕事であっても、社労士資格保持者や社労士受験生は採用で優遇されますし、資格を取り立ての社労士を育てようとする事務所もよく見かけますので、一番オススメの方法です。
3.企業内社会保険労務士
社労士資格取得者で一番多いのが、企業内で引き続き雇用者として働く人です。
社労士の資格を取得しても、社労士としての登録はせずに、「資格保持者」の状態で、勤務先から資格手当をもらったりしながら、働いています。
総務部に所属する方が多く、女性の社会保険労務士資格取得者が多いのも、総務部で社会保険関係の仕事をしている方が社労士資格を取得する傾向にあることが一因です。
社会保険労務士って稼げる?
資格を取得する以上、その資格で稼ぐことを目的とする方が多いですよね。
せっかく難関資格を取っても、役に立たないのでは意味がありません。
社労士資格は、稼ぐことができる可能性を大いに秘めた資格ですが、残念ながら稼ぐことができない方も一定数います。
では、どうしたら社会保険労務士で稼げるのでしょうか?
社会保険労務士として稼ぐためには独立開業を目指そう
社会保険労務士として稼ぐためには、何と言っても開業をする必要があります。
社会保険労務士事務所で勤務すると言う働き方もありますが、勤務社会保険労務士では年収600万円程度で頭打ちというのが、よく聞く話です。(もちろん超大手であれば、もっと稼げることもあります。)
- 自身で0から顧客を開拓する必要がない。
- 先輩社労士から働き方を学べる。
というメリットを考えれば、資格取得後一番にオススメする働き方が社会保険労務士事務所への勤務ではあるのですが、大きく稼ぎたい場合は、ゆくゆくは独立開業を視野に入れることをオススメします。
独立して開業した場合、どのくらい稼げるのか?
独立して開業した場合、1000万円以上の年収は現実的に目指すことができます。
もちろん、2000万円以上を稼ぐ人もいますし、その人の営業能力次第です。
たった一人の顧客から口コミで顧客が増えて、年収2000万円を越す女性社労士もいます。
社労士で独立し、顧客を得る方法は?
社労士に限らず、士業で独立してやっていくには営業力が必要ですが、飛び込みで顧客を掴むのは難しいもの。
広告を出したからといって、すぐに顧客から連絡があるものでもありません。
例えば、県の産業振興財団や信用保証協会などが行なっている専門家派遣事業への登録から始めてみるのも良いでしょう。
派遣事業での仕事はあまり稼ぐことができるものではありませんが、そこからしっかり顧問契約へとつなげ、さらに口コミで顧客を増やした方もいます。
また、先輩社労士や、中小企業診断士や税理士など他業種にツテがあれば、紹介してもらえるかもしれません。
独立してやっていくには、営業マンになるという自覚が必要です。
私の知り合いの社労士の女性で上手だった方は、社労士受験生の時に税理士事務所で事務員のパートをしていました。
そこで税理士の先生から仕事面での信頼を得るとともに、社労士の資格を取得。
税理士と社労士は顧客は同じ(多くは中小企業などの社長)ですが、仕事の分野が違うので、税理士から仕事を回してもらえます。
その方は、独立当初から多くの顧客を抱えていました。
やり方は色々とありますので、自分にできる方法をじっくり考えてみましょう。
社労士に将来性はある?
社労士というと、書面の作成がメイン業務と思われがちですし、実際にこれまではその業務だけで生計を立てることが可能でした。
ですが、今は様々な業務がネットやパソコンにより可能になり、社労士をわざわざ雇用しなくても会社でできることが増えました。
そこでこれから社労士としてやっていく上で欠かせないのが、コンサルティング能力です。
就労規則や、人事に関わる問題は、その会社ごとに異なり、解決には社労士の専門知識が必要になります。
自分の持つ知識を総動員して、会社の問題を解決することができれば、重宝されますし、これは機械にとって代わられるような仕事ではありません。
また、行政書士や中小企業診断士とのダブルライセンス、トリプルライセンスとなれば、会社の中で起きる多くの問題を解決できるので、その会社には欠かせない人材となるでしょう。
社労士という資格には、まだまだ将来性がありますので、気合いを入れて資格取得を目指しましょう。